ページ

2020年8月26日水曜日

Miss Marpleやら、ヴェニスやら

 2020.8.26

Miss Marpleのビデオを見た後は、たまには落ち着いて、それなりの器でミルクティでも飲もうかと思うのである。

さほどでもないが、和風の器にミルクを注ぎ、紅茶がでるのを待っている。
後ろに写り込んだのは、S.Pellegrinoの炭酸水。弱炭酸で気に入っていて、まとめ買いでお手頃に購入している。空き瓶には水を入れて散歩の時に持ち歩いている。

それでまた思い出したことがある。
最近、この炭酸でワインを割って飲むのである。
2015年にベニスを訪れた。イタリアは3度目。ベニス、フィレンツェ、ミラノ、そしてそれぞれの近郊を含めて一週間づつ過ごした。ベニスでは、怪しい日本語メニューを備えたBARで一度、昼飯を食べた。サン・マルコ広場の近くの海(運河?)沿いであった。


怪しいだろう? (笑)
伊和辞典で訳すとこうなるのかな。「きらめく赤白」は中々よく出来ていると思うが、「ビール媒体」や「四半期リットル」はちょっと考えて、頭の中で英語に翻訳してみるまで理解できない。
字はほぼ正しいし、酒や料理は問題なかったがね。

何が言いたかったかと言うと、このきらめく赤白(プロセッコ、ランブルスコ)というワインをこの時初めて知ったのだ。弱いスパークリングで値段もリーズナブル、味も良い。その後滞在中何度も飲むことになった。
驚いたのは日本に帰って買おうと思うとなかなか無いし、お値段もイタリアに比べてとんでもないことが多いことである。
ベニスでレストランを探している時、「ここに入ろうかなぁ」という素振りをしていると、大抵ウエイターが寄ってきて、「プロセッコサービスするよ」とささやくのだ。それで第一杯目はプロセッコとなる。

プロセッコもランブルスコも、軽めなタッチなので、お昼に飲むにも最適だと思った。

話は今に戻り、私は自分で言うのもなんだが、まあまあ健康オタクである。炭水化物ダイエットは流行するずっと前に初めて大成功した。最近はアルコールを減らしている。これは減量のためではなく、健康全般のためだ。全く止めるのが一番という説も有力だが、とりあえず今はメンタルが持たない。減らすと言うだけでは目標が定まらないので、厚労省の20ml/日という説とどこかの100ml/週という説を取り入れて、その近くをキープできるようにしている。
だから、ビールは一缶、日本酒は140cc位と一合弱、ワインは150ccと少し物足りない。そこで、他の酒についてはまた別の機会に書くとして、ワインには少々炭酸を注いで(余程良いワインにはしないが。)、「あー、プロセッコ!!」とか、「あーランブルスコ!!」とか言って夕食とともに楽しむのだ。これだと少量で満足するし、食前にジンをほんの少々というのも可能になる。涙ぐましい工夫である。

時々、例えば先のMiss Marpleなんかを見ていると、真っ昼間っから、女性も含めて「シェリーはいかが?」、「まあ嬉しい、ありがとう、もちろんいただくわ」と美しいグラスでシェリーを舐めるように飲んでいるし、少し気が高ぶるとデキャンタからやはり高級そうなグラスにスコッチやコニャックを注いで煽っていて、ちょっと羨ましくなる。しかし、まだ実行し始めてから2年も経たないし、「あれは昔のことで、今はイギリスのそれなりの人はそんなことしていないだろう」と、自分に言い聞かせて我慢するのである。


2020年8月22日土曜日

陰謀論 A改定

  コロナに関する陰謀論が色々出ていますが、今ひとつ納得できるものがありません。仕方ないので、恥ずかしながら私も一つ作ってみましたので披露します。


 D国は、Yによる独裁国家で世界征服を目論んでいた。武力を増強すると同時に経済的に世界を圧倒すれば戦わずして勝てると考え、経済政策にも力を注いできた。すでに、貧乏国に対しては、慈善を装い、大きな借りを作らせたり、あるいは今後の支援を期待させて、同調する国を増やしてきた。豊かな国については、自国民の生活水準を低く保ち、且つ人口を多めにコントロールして、安い労働力を保ち、自国製品の輸出を促進し、他国からの投資を呼び込んできた。


 しかし、最近、この政策に綻びが出てきた。各国がX国の邪悪な目論見に気づき始めたのである。特に同じく大国のV国は、ここに来て強硬な反D政策を続けてきていた。武力に訴えることもできたが、損失も大きく、始まりかけている信頼の崩壊を助長することにもなりインテリ独裁者Yの好みではない。いい人を装ったままで、V国を弱体化し、同時に大儲けをする方法、Yは日夜そんなことを考えていた。


 そんな時、D国国立研究所の一つからの報告に目が止まった。その研究所では長い間生物兵器の研究をしてきて、成果をあげてきた。今回も、SARS、MERSに続くコロナウィルスの開発を進めていた所新しいウィルスができ、感染力は高いが殺戮兵器になるほど毒性がないという。Yは、「これだ!」と思った。治療薬、ワクチンの開発状況を問い合わせるとあと一歩だという。実は、Yが欲しかったのは治療薬、ワクチンでウィルスはそれを活かすための道具だったのだ。治療法のない病気を流行させ、自国開発のワクチンを売りまくる。Yは薬の開発を大急ぎで進めるように指示した。


 ところが、思わぬ事が起きた。研究所の職員や管理のレベルが低かったため、所内に感染者が出てしまったのである。そしてその感染が外部に広まる恐れがあった。薬ができてからYはウィルスを撒いてやろうと計画していたの計画が狂ってしまったのだ。Yは兎に角感染者が出たことという情報を隠するとともに、薬の開発に力を注がせた。残念ながら、ウィルスの感染力は想像以上で、またたく間に都市一つ、そしてその都市を含む州に蔓延し始めた。情報統制はしていたが、ここのところの開放政策のためもあり情報は国内外に徐々に漏れ始めた。また、あからさまなロックダウンも出来なかったため、保菌者が海外にも感染を広めてしまった。もう隠すことは出来ない。Yは方針を変え、国際機関XHOに報告を出すとともに、該当都市、州をロックダウン感染拡大を止め、国民を救おうととしているふりをした。実際は、この州の全人口が死んでしまっても何とも思っていなかったので、ロックダウンしただけで対した治療はしていなかったのである。また、こうなってしまえば、ある程度自国内で被害が出たほうが、陰謀を隠すことにも役立つと考えた。XHOにはずっと前から鼻薬をかがせてあったので、D国の陰謀がバレることはなかった。


 勿論、この感染拡大をチャンスとして開発中のワクチンや治療薬の治験が秘密裏に進められ、開発は大いに進んだ。特に希望したわけではないが、病の蔓延した地区でも患者の数は目に見えて減って危機は脱した。国の要人以外誰ももその訳を知らされていない。一方他国では、ビジネス上の往来や、D国の大型祭日の時期でもあったため、観光客の行き来が多い国で爆発的に感染者が増え、死者も増えていった。まだ、薬を持たない国々であるからロックダウンして、感染者が死ぬか自然治癒する以外に方法はないのである。ロックダウンが功を奏している間は感染者は減ったが、経済を考えて緩めるとまた感染は増大するの繰り返した。適度な経済力を保ち続けてくれれば、将来のビジネスの市場としてはとても好ましいことである。しかし、V国だけはもっと痛い目に合わせる必要がある。Yにとって、これは難しいことではなかった。V国には自由の意味をはき違えた、「自由狂信者」が沢山いる。ここに少し刺激を与えることにより、「反マスク」、「反ロックダウン」の大運動を広め、感染を拡大し続けることは簡単だった。V国大統領は、別の思惑でこの動き乗った。感染を大規模に広げておいて、ワクチン、治療薬を世に出し、自分の人気を一気に高めようというのである。更に、D国の陰謀を確信している彼は、その証拠固めを進めさせ、固まった時点で発表しようと考えている。感染が大きいほど、国民の怒りも増すはずである。こうして世界に類を見ない感染数、死者が出た。少しの誤算は軍にも感染は広がったことである。残念ながら、薬の開発は思ったより手間取り、大統領の人気は低迷し、次の選挙では親Dの候補に負けるかも知れない。これはD国の思惑でもあり、S国の協力も得られているようだ。今V国大統領は次の動きを決めかねている。

 期は熟しているとYの側近は考えたが、Yは待てと言った。当初計画では他国で最初の感染を広げる予定であったが、研究所のミスで自国が感染源になってしまった。今すぐ薬を発売しては、D国の陰謀が疑われてしまう。ここは、もう暫くドラマを続けることが必要になったと考えたのだ。そして、各国と同調するかのように、病の対処法、薬の開発を、素知らぬ顔で進めているふりを続けた。しかし、他の国の開発も進んできたので、そろそろリリースする時期だろう。他の国もワクチンの開発で追いついてきたが、これは計算済みのことであった。自国の薬が販売競争に負けそうになったら、いずれもう少し強いウィルスを植え付けるつもりだ。もう開発は出来ている。


エピソード1

 生物兵器は自然の産物だけに、思わぬことが色々出てくる。ウィルスが変異して、あまり毒性の高くないものが出たこともあった。D国の隣にある島国K国もその一つだ。K国は島国であるだけに、他国と同様国の閉鎖をした後はウィルスの変異は独特のものとなり、毒性があまり高くない種が主流となったのだ。K国は経済的には豊かで、かねてからYの狙っていた国であり、欲深い国民性である程度とりこむことはできていたが、V国との付き合いが長く、思うようには進んでいなかったのだ。K国はウィルスの弱毒化に気づき始め、国民も、一時は感染を恐れて我慢していた馬鹿な夜遊びにうつつを抜かすようになった。これで感染者は増えても死者が増えないのである。このままだとワクチンも要らないというV国に沢山いる輩が増えてしまい、薬が売れない恐れがある。Yはとりあえずの対策として情報戦に出た。K国の各機関上層部にD国の配下ものが沢山入っていることは一部知られていることだったが、K国はD国との摩擦を恐れて何もしてこなかった。その配下、医療関係者、政財界関係者に、死者は少ないように見えるが、安心してはいけない発現の大合唱を命じたのだ。国民の中の手強い(あるいは馬鹿な)輩は、それでも怖さを感じなかったが、多くがまた恐れ、薬の開発に対する期待も高まった。これでK国でワクチンを売れば、まだ少しは金のある国だから大儲けできるだろうし、大きな貸しも作れる。感染拡大の書庫の頃、マスクや消毒薬でやってみたのと同じことを表立って行うのだ。

 これでけでは満足しないYはもう一つの手を打っていた。V国は軍事的、経済的にD国に対抗するため、K国に益々の協力を養成していたのである。その代償にワクチン等の優先的販売も内々ちらつかせていた。これをよしとしないD国はK国政権に脅しをかけた。仕込んであるいくつもの与党首脳に関するスキャンダルである。脇の甘い政治家の多いこの国で、スキャンダルのネタを見つけたり、必要によっては作り込むことはいともたやすいいことであった。これをリリースすれば政権が倒れる。これをバラすぞと総理に脅しをかけた。マスコミも抱き込まれているから、政府の情報統制もいざという時には効かない。総理は、自分自信にはスキャンダルがないにも拘らず、V国とD国との板挟みになり体調を崩し静養するまでになってしまった。


エピソード2

 D国の計画に気づいき、自分も分前に与ろうと思いついたS国は、突然猛烈な勢いでワクチンの開発を進め、それらしい結果が出ると、世界に発表した。生物兵器についてはD国に負けないくらい資金を投入してきたし、成り上がり物のD国よりもその歴史も長いため、意外と短期間で開発できたのである。しかし、拙速な感のあるワクチンに対して世界の反応は今ひとつであった。



 D国の陰謀だからといって、コロナを恐れる必要はないとか、薬の開発は不要ということではない。陰謀だからこそ、恐れる必要があるし、上に書いたようにD国はより効果的な政府物兵器の開発を継続している。それに対する防衛は不可欠である。同時にこういう悪事が出来ないようにD国の国力を弱める努力を世界が協力して進めることが必要であろう。